【7月23日(土) FC今治戦】マッチデープログラム 大迫暁選手インタビュー(全編)

【7月23日(土) FC今治戦】
マッチデープログラム
大迫暁選手インタビュー(全編)

“スクール指導に携わる大迫暁。子供の自主性を尊重してあげることの重要性”

Q:子供の頃はどんな練習をしていましたか?

大迫:ひたすらリフティングです。(笑)
家の近くの公園に学校やサッカーから帰ってきたら、おかんと一緒に行って練習していました。

Q:お母さんが練習に付き合ってくれるというのは珍しいですね。

大迫:誰かに見てもらっていた方が、集中力が続くタイプだったので、「見ているだけでいいから」と言って付き合ってもらっていました。
おかんも見ている間に暇なのが嫌なタイプだったので、「何かするよ」ということで回数を数えるカウンターを買ってきて、ずっと回数を数えてもらっていました。
「今日は何回できたら家に帰る」という感じでやっていましたね。
自分は一人っ子で兄弟もいなかったので、一人で練習するならリフティングじゃない?ということでやっていました。

Q:お母さんのサポート、とても感謝ですね。

大迫:僕の場合は、僕発信でそこに母親が乗っかってくれた形でしたけど、すごくありがたかったです。あとは親が個人種目をやっていたということもあると思います。
自分がやっているのがチームスポーツで、人間関係のところはすごく言われました。それこそ口調も、「なんであのようなことを言ったの?」とその意図を聞いてくる聞き方でした。
サッカーのことは両親は分からないと割り切っていたので、試合の送り迎えでサッカーのことに触れることはなかったですね。
逆にサッカーのことに触れた時は「うまくいってたじゃん」とかポジティブな言葉が多くて、「なんでそういうプレーするの?」と言われることはなかったですね。

Q:ご両親は何か運動をされていたんですか?

大迫:親が二人とも実業団で陸上をやっていました。
早めに選手は引退したみたいですが、運動神経は遺伝もあるかもしれないです。

Q:サッカーを選んだきっかけは何でしたか?

大迫:んでいる同級生がたまたまサッカーの体験に行くというので、何も考えずに一緒について行きました。

Q:サッカーはいつ始めましたか?

大迫:2年生の頃です。
そこから3、4年生くらいの時に父親の転勤で栃木に行き、そこでサッカーにのめり込みました。
その時に、すごく良い指導者と出会えたところからですね。

Q:どのような方でしたか?

大迫:子どもの話にもすごく耳を傾けてくれる方でした。その方が(サッカー人生の)ベースになっていると思います。
お父さんやおじいちゃんみたいな存在で、とても親しみやすくてサッカーにも熱かったです。
ただ勝ち負けに熱いというよりも、“サッカーはこうやるんだよ”という心得みたいなものを教えてもらった感じで、子どもに自信を持たせるのがとても上手かったと思います。

Q:子どもたちにはどのように接していましたか?

大迫:ポジションを決めるのも、監督が決めることはなかったです。
「お前たちで決めていいよ」と任せてくれて、「このポジションをやるならこういうことをやってみたらどうだ?」という風に語尾も命令口調ではなかったので、「やってみよう」という気持ちになりやすい声かけをしてもらっていたと思います。
子どもの自主性を尊重して背中を押してくれて、あまり否定するところを見たことはなかったですね。

Q:スクールのコーチもやっていますが、ご自身が指導する上でも生きていますか?

大迫:まず否定から入らないようにするところはすごく活きていると思います。
子どもたちは、何も考えず、ミスしてしまう子がほとんどだと思います。
ただ何か意図を持っていて起きてしまったミスなら、そのミスは収穫が多いと思います。
そういう時に「今、どういうことを考えていたの?」と子どもに問いかけて、答えてもらうというのはスクールで指導する上でとても大切にしています。

Q:その子自身の性格によって伝え方は変えますか?

大迫:子どもの性格によっても、どんな内容や口調で伝えるべきか時間をかけながら見極めた方がいいと思いますね。
例えば大人と喋る時と同じように説明しても、目を見て頷きながら理解できる子もいれば、違う方を見て上の空の子もいます。
逆にそういう子には、ワードを区切りながら端的に伝えたほうが頭に残りやすい時もありますね。
あとは言葉ではなく、実際に身振り手振りを交えながら実践してあげた方が理解できる子もいるので、スクールを始めて2年くらいですがその見極めはすごく大事だと思いますね。

Q:自分の意図を持っていない子にはどういうアプローチが必要でしょうか?

大迫:自分がやってもらいたいプレーを「やってみて」と伝えます。
そういう子は自分のところにボールが来たからとりあえず足を振ってみただけということが多いので、自分のところに来たら一度ボールを止めてみる、止めることができたら今度はドリブルしてみよう、その次はシュートも打ってみようという感じでその子にミッションを与えてみます。それができたら褒めてあげる。そういう声をかけることで成功体験となって自分の感覚として残っていくことで成長すると思っています。

Q:ご自身の経験に基づいてこのような価値観が育まれてきたのでしょうか?

大迫:僕がいたチームは同級生が5人くらいしかいなくてチームも弱かったです。
そこでは一人で頑張ろうとしてきましたが、その時の自分を反面教師としてやっている部分が大きいかもしれません。
小学生だとコーチングの声も、悪口になっているケースがあります。そういう子たちには「自分が言われたらどうなのか?」というのを問いかけるようにはしています。

Q:それはチームスポーツをする上でとても大切なことですね。

大迫:もちろん一人でできてしまう子もいます。ただ、そういう子も周りを引き上げられれば、もっとチームを強くできるということを知るべきですし、自分は関係ないと思っている子も、うまい子のレベルについていければ、もっと上手になれると思うことができるトレーニング環境やチーム作りというのを小学生の頃からやっていた方が良いと思います。
みんなで喋っている時もどんな言葉で喋っているのかというところに耳を傾けるようにしています。
一つの選択肢を押し付けるのではなく、一個持っている選択肢から枝分かれさせられるようにしてあげた方がいいとスクールをやっていて思っています。

Q:子どもたちへご自身のプレーで見てほしいところ、また、伝えたいことはなんですか?

大迫:例えミスをしてしまったとしても、何度でも前を向いて全力でプレーする姿を見てほしいです。
そして子どもたち自身がプレーする時には、どんな状況でも諦めずにプレーしてほしいと思います。

interviewer:森亮太