アスルクラロ沼津の覚悟を見せなければいけない一戦だ。

中山雅史監督は、リーグ3連敗に終わった前節の相模原戦後にこう思いを語った。

「本当の意味での覚悟を持って、日々を過ごしていけるのか、闘いに臨めるのか。その覚悟こそが勝負を分けるのだと思っています」。

２月に開幕したリーグ戦も今節でシーズンを折り返すが、リーグ戦18試合を終えて最下位に沈んでいるアスルクラロ沼津にとっての前半戦は、試練の連続だった。

開幕戦で３得点を奪い、白星スタートしたものの、そこから３か月以上勝利を飾れず。第15節のツエーゲン金沢戦で２度目の歓喜を手にしたが、そこで風向きは変わらず、一つの勝利が劇的に何かを変えてくれるわけではないことを思い知った。

相模原の敵地に乗り込んだ前節は、前半にミスから失点を重ねてしまい、後半に向井ひな太のJリーグ初ゴールで反撃の狼煙を上げたが、１−３で敗戦。リーグ３連敗という厳しい結果を突きつけられた。

もちろんフィジカル面をより強化するために毎週のようにフィジカルトレーニングを積み、技術面に関しても『細部にこだわる』ことを要求し続けてきた中山雅史監督の下、選手個々のレベルアップに努めてきた。その努力がなかなか結果に結びついていない現状に、このクラブに関わる皆が悔しさを噛み締めている。ただこの状況から抜け出すためには自分の力で這い上がっていかなければいけない。４試合ぶりの勝利を目指す今節、クラブ一体となって、その意地を、プライドを、そして覚悟をピッチ上で示さなければいけない一戦となる。

今節ホームに迎え撃つ高知は、今季からJ３に参入し、６勝６分６敗で８位。前節は、AC長野パルセイロと対戦し、柳町魁耀や篠﨑輝和らと同じ鹿島ユース出身の金原 朝陽が終盤に決勝点を決め、１−０で勝利した。チームの得点源となっていた小林心がベガルタ仙台へ移籍し、前節から休養を発表した秋田豊監督に代わって暫定指揮を執っている神野卓哉ヘッドコーチの下でも今季初のリーグ連勝中と好調をキープしている。

Jリーグの舞台で初顔合わせとなる今節、アスルの魂でもある“全力”で勝利を掴みにいく覚悟を示す。

過去対戦成績

初対戦