【インタビュー企画】「日常の中にアスルクラロがある未来をつくりたい」
第28回JFL(2026-27シーズン)開幕に向け、アスルクラロ沼津がどのような想い、考えで、日々動いているかを、サポーター・地域・パートナー企業の皆様に知っていただくことを目的として、フロントスタッフインタビュー企画を全6回でお届けします。
第3回は【コンシューマー編】。チケット、ファンクラブ、グッズなど、サポーターとクラブをつなぐさまざまな接点を担う「コンシューマー担当」。
アスルクラロ沼津では、スタジアムへ足を運んでいただくきっかけづくりから、観戦当日の体験、ファンクラブ、グッズまで、サポーターの皆さんがクラブと接するあらゆる場面をより良いものにするための取り組みを進めています。
その中心を担うのが、コンシューマー担当の大村さんです。
アスルクラロ沼津に加入して2年。異なる業界での経験も活かしながら、「一度来ていただいた方を、もう一度スタジアムへ」と考え、日々の現場と向き合っています。
26-27シーズン、新たな観戦席やグッズ、地域との連携など、さまざまな取り組みを進める大村さんに、コンシューマー担当としての役割、スタジアムで提供したい体験、そして「日常の中にアスルクラロがある未来」についてお話を伺いました。
【インタビュー】「日常の中にアスルクラロがある未来をつくりたい」アスルクラロ沼津
コンシューマー担当 大村さんが語る、スタジアム体験とクラブの未来
1.スポーツと社会の接点から、アスルクラロの「お客様」と向き合う
――まずは、これまでの経歴と現在の担当業務について教えてください。
大村:大学卒業後、スポーツ関連企業などで仕事をしてきました。
これまで異なる業界を経験してきたことで、一つの業界だけではなく、さまざまな視点から物事を見ることができるようになったと思います。
アスルクラロ沼津に入社して2年になりますが、現在はコンシューマー担当として、チケット、シーズンシート、ファンクラブ、グッズなど、サポーターの皆さんとクラブをつなぐ仕事を担当しています。
――「コンシューマー担当」という仕事を、どのように捉えていますか?
大村:お客様がクラブと接する中で起こる、さまざまな「アクション」に対して、できるだけストレスのない環境をつくることだと考えています。
チケットを買う。
スタジアムへ行く。
試合を観る。
ファンクラブに入る。
グッズを買う。
そうした一つひとつの行動が、クラブとの接点になります。
その一つひとつをより良いものにして、最終的に「アスルクラロをよりもっと好きになった」と思っていただけるような体験を創っていきたいですね。
2.アスルクラロだからこそできる「距離の近さ」
――アスルクラロ沼津ならではの強みは、どこにあると思いますか?
大村:やはり、選手、監督、スタッフとサポーターの皆さんとの「距離の近さ」だと思います。
街を歩いていて選手に会ったり、地域のイベントで選手と触れ合ったりすることもあります。
スーパーや公園、街の中で選手を見かける。
そういう距離感は、アスルクラロの大きな魅力だと思っています。
だからこそ、スタジアムでは、その身近な選手たちがプロとして本気で戦っている姿を見てもらいたい。
普段は身近な存在だけれど、ピッチに立った瞬間には全力で勝利を目指して戦う。
そのギャップや熱量を感じてもらえることが、アスルクラロならではの観戦体験だと思います。
――勝った時だけではなく、負けた時にも「また来たい」と思ってもらえることも重要ですね。
大村:そうですね。
もちろん、勝つことが一番です。
ただ、スポーツには勝つ時もあれば負ける時もあります。
それでも、「今日ここに来て良かった」「このクラブを応援していて良かった」と思っていただけるような空間をつくることが大切だと思っています。
3.「初めて来る人」の目線に立つ
――初めてスタジアムに来る方にとって、観戦には少しハードルがあるかもしれません。
大村:そこは、もっと改善していかなければいけない部分だと思っています。
初めて来た方にとっては、どこから入ればいいのか、どこに何があるのか、どこで何をすればいいのか、分からないことがたくさんあります。
私たちにとっては当たり前のことでも、初めての方には当たり前ではありません。
だからこそ、「初めて来る人の目線に立つ」ことを大切にしています。
例えば、会場全体が分かるマップを設置したり、初めての方でも観戦を楽しめるガイドを用意したり。
「分からない」という不安を一つずつなくしていきたいです。
――スタッフの対応についても考えていることがありますか?
大村:あります。
例えば、お客様から質問を受けた時に「分かりません」で終わらせない。
まず「確認します」と答える。
当たり前のことかもしれませんが、そうした一つひとつの対応が大切だと思っています。
お客様が困っている時に、すぐに反応する。
そういう小さな積み重ねが、スタジアム全体の印象につながっていくと思います。
4.26-27シーズン、新しい観戦体験をつくる
――26-27シーズン、新たに取り組んでいることを教えてください。
大村:今シーズンは、これまで以上に「誰とスタジアムに来るのか」という視点を大切にしています。
これまでは個人で観戦するイメージが強かった部分もありますが、家族や友人、会社の仲間など、複数人で楽しめるスタジアムにしていきたいと考えています。
その一つが、新しい観戦席です。
靴を脱いでゆっくり観戦できる「お座敷シート」や、テーブルを囲んで観戦できる「団体用テーブルシート」など、これまでとは違った観戦スタイルを提案していきます。
スタジアムを「試合を見るだけの場所」ではなく、家族や友人と一緒に時間を過ごす場所にしていきたいですね。
5.グッズを「アスルクラロを知るきっかけ」に
――グッズについても新しい取り組みがあります。
大村:グッズも、単に「サポーターが買うもの」ではなく、アスルクラロを知ってもらう入口にしたいと思っています。
例えば、選手の写真を使った商品でも、ただポーズをしている写真ではなく、実際の試合中の躍動感が伝わる「アクション写真」を使う。
選手がピッチで戦っている熱量を、グッズを通して感じてもらいたいと思っています。
また、静岡県東部20市町とのつながりを感じていただける商品や、日常生活でも使いやすいアパレルなども充実させていきたいです。
「サッカーはあまり知らないけれど、このデザインは好き」
そんなところからアスルクラロを知ってもらえることも、グッズの大きな役割だと思っています。
6.「街の中にアスルクラロが在る」風景をつくる
――スタジアムの外での展開も重要になりそうですね。
大村:そうですね。
私がつくりたいのは、「街の中にアスルクラロが在る」状態です。
スタジアムに行かないとアスルクラロに触れられないのではなく、普段の生活の中で自然とアスルクラロを目にする。
例えば、街のお店で選手を見かけたり、アスルクラロの商品が置いてあったり、駅や街中でクラブの情報を目にしたり。
そういう日常の接点を増やしていきたいです。
地域のお店や企業の皆さんとの連携もさらに深めていきたいと思っています。
アスルクラロが地域の中に自然に存在するようになれば、今までクラブに興味がなかった方にも、少しずつ興味を持っていただけるのではないかと思います。
7.数字で見る26-27シーズン――「来場する理由」を増やす
――今シーズン、具体的な目標も設定しています。
大村:はい。まず、ホームゲームの平均来場者数3,500人を目標にしています。
そして、ファンクラブ会員は1,000人。
グッズについては、試合日を中心とした売上で3,000万円を目標にしています。
もちろん、数字を達成すること自体が目的ではありません。
その数字の先に、「スタジアムに来てくれる人が増える」「クラブをもっと身近に感じてくれる人が増える」という状態をつくりたいと思っています。
――特に来場者数については、スタジアムの風景そのものが重要になりそうですね。
大村:そうですね。
メインスタンドが多くのお客様で埋まり、バックスタンドやゴール裏にも熱が広がっていく。
そういうスタジアムを当たり前の風景にしたいです。
「今日はアスルの試合があるから行こう」
そんな会話が、家族や友人の間で自然に生まれるようになったら嬉しいですね。
8.目指すのは「日常の中にアスルクラロがある」未来
――大村さんが考える、アスルクラロの理想の未来を教えてください。
大村:私が目指しているのは、「日常の中にアスルクラロがある」状態です。
例えば週末の朝、家で、「今日はアスルの試合があるから、スタジアムに行こうか」という会話が自然に生まれる。
それが特別なことではなく、日常になる。
そういうクラブにしたいです。
Jリーグに復帰することはもちろん大きな目標です。
ただ、Jリーグに戻ることだけがクラブの成功ではないと思っています。
地域の人たちにとって、アスルクラロが「なくてはならない存在」になる。
その状態をつくりながら、Jリーグの舞台で戦うクラブになることが理想だと考えています。
9.「まずは1試合」から、スタジアムへ
――最後に、サポーターや地域の皆さんへメッセージをお願いします。
大村:今シーズンはホームゲーム全15試合、スタジアムで皆さんをお待ちしています。
でも、最初から全部の試合に来てくださいとは言いません。
まずは1試合でいいので、スタジアムに来てみてください。
きっかけは何でもいいと思います。
新しくできたお座敷シートでゆっくり観戦してみたい。
キッチンカーの食事を楽しみたい。
友人に誘われたから行ってみよう。
そんな小さな理由で十分です。
一度スタジアムに来ていただいて、「楽しかった」「また来たい」と思ってもらえることが大切です。
そのために、私たちは新しい取り組みをはじめ、案内を分かりやすくし、チケット販売、ファンクラブの充実、グッズやイベントも充実させて、皆さんが「来て良かった」と思える空間を準備していきます。
26-27シーズンは、クラブにとって大きなシーズンです。
Jリーグ復帰という目標に向けて、ピッチでは選手たちが戦います。
そして、私たちフロントスタッフも、スタジアムに来ていただく一人ひとりの体験をより良くすることで、クラブを支えていきたいと思っています。
ぜひ愛鷹へ来てください。
スタジアムで皆さんとお会いできることを楽しみにしています。
「今日はアスルの試合があるから、スタジアムへ行こう」
チケット、ファンクラブ、グッズ。
一見すると、それぞれ別々の仕事に見えるかもしれません。
しかし、大村さんが目指しているのは、その一つひとつを通して、クラブと地域の人々との接点を増やしていくことです。
初めてスタジアムを訪れる人が迷わない。
家族でゆっくり観戦できる。
友人と盛り上がれる。
好きな選手のグッズを身につけて街を歩く。
そして、週末になれば自然と、
「今日はアスルの試合があるから、スタジアムへ行こう」
という会話が生まれる。
それこそが、大村さんが描く「日常の中にアスルクラロがある」未来です。
Jリーグ復帰を目指す26-27シーズン。
ピッチの上だけではなく、スタジアムや街の中でも、一歩ずつクラブの未来がつくられていきます。
















