【クラブ創設35周年記念手記:14回目】細谷直右氏

2025/07/02

 

 

 

 

私が初めてアスルクラロ沼津(旧セントラルスポーツクラブ)と関わったのは、1995年、ちょうど30年前になります。

当時幼稚園でサッカースクールに情熱を注いでいた山本浩義さん(以下「浩義さん」という)に声をかけていただいたところから私のクラブでの仕事が始まりました。浩義さんは静岡県東部地域で先駆けとなるクラブチームを作り、5歳児・6歳児のサッカースクールで丁寧にそして熱く指導をされていました。その姿を見て感動し、私もサッカーを通して子供たちと関わり持っていきたいと強く思ったのを覚えています。

また、当時はサッカースクールのスケジュールに都合がついた週末、少ないスタッフですが交代で静岡県社会人サッカー1部リーグ『香陵クラブ』の選手として試合に出場していました。香陵クラブには、私が少年のころにサッカーを教えていただいた指導者の方や、地元静岡県東部出身で憧れの先輩方が多く在籍していて、もちろん浩義さんもその一人でした。

 

その香陵クラブが現在J3リーグを戦うアスルクラロ沼津にチーム名を変更したのが2006年です。幼児期からサッカーを始めた子供たちが成長する度にクラブも成長し、小学生や中学生のカテゴリーがスタートし、さらには新体操スクールやテニススクールも新設して、浩義さんが当初から目指していた総合型地域スポーツクラブに近づいていきました。やがて園児や小学生だったスクール生が卒業し、大学などを経て地元に帰ってきてから『アスルクラロでサッカーがしたい』『コーチたちとサッカーがしたい』と言って社会人チームに選手として入り始めました。指導していた子供たちが大人になって、自分と同じチームで練習を行い試合に出場する。こんな子供たちと夢のような関係を築けたのもアスルクラロのおかげです。

その結果チームの戦力も上がり2012年にはついに東海社会人リーグに昇格しました。そこから次第に『本気でサッカーがしたい』『アスルクラロを強くしたい』といったクラブ卒業生が増えていき、本格的に上を目指そうという機運が高まりました。

 

現在では幼少からサッカー、新体操、テニス、チア、陸上、フェンシングをはじめとしたスクールに通っていた子供たちが親になり、その子供たちもまたアスルクラロで様々なスポーツを行い日々成長しています。スクール生の保護者として練習会場に来ていた皆様が、今度は孫を連れてまた同じスクールで送迎していることも少なくありません。

ここまで続いているのは東部地域の幼稚園・保育園をはじめとした各種学校機関、地域行政の皆様、パートナー企業の皆様、多くの関係者の皆様の多大なるご理解とご協力のおかげであると強く認識しております。35年という区切りですが、これは通過点にすぎないと思っています。地元静岡県東部で、年齢や性別を問わずハンディキャップのある方も含めて多種目多世代の方たちに愛されているクラブがこれから先50年、100年後も、未来永劫発展することを願ってやみません。

 

週末に開催されるホームゲームでは、クラブのサポーターとして、子供を連れて、お孫さんと一緒に、恋人や友人と、いろいろな形ですべての皆様が、我が町のクラブ『アスルクラロ』の選手に大声援を送っています。この地域の皆様のスポーツ活動や、文化活動の中心となり、多くの賑わいを作り、生活の一部としてクラブがあり続けられるよう、私も微力ながら今後も支えていく所存です。多くの関係者の皆様と共に歩んでいけたら幸いです。。これからもアスルクラロをよろしくお願いいたします。

アスルクラロスルガ株式会社  細谷 直右