【クラブ創設35周年記念手記:10回目】賴重秀一市長

アスルクラロ沼津の皆さまへ、
2025年、この年、アスルクラロ沼津が創設35周年という記念すべき節目を迎えられることを、沼津市を代表して心よりお祝い申し上げます。この美しい沼津の地で生まれ、育ち、そして地域に根差したクラブとしての成長を遂げてきたアスルクラロ沼津に対し、市民の皆さまと共にこの特別な年を迎えることが出来て大変嬉しく思います。
1990年、アスルクラロ沼津は「地域の青少年の健全育成」という理念のもとでスタートしました。チーム名はスペイン語の青(azul)明るい(claro)から由来しており沼津の青く澄んだ海や空を象徴するクラブ名に込められた思いは、35年間という長い歳月を経て、その魅力をより輝かしいものへと育ててこられました。地域の人々に夢や感動を届け、スポーツを通じて社会貢献を果たしてきた皆さまの歩みは、市民全体の誇りであると感じております。
特に2017年のJ3リーグへの参入は、この地域に大きな喜びと希望をもたらしました。沼津市としても全国にその名を広めるきっかけとなり、地元の人々がクラブを応援する絆もより深まった瞬間だったと記憶しております。競技場に響く応援の声、地域に広がる活動の熱意、そして選手たちが懸命に戦う姿。それらすべてが沼津の象徴であり、誇りの源となっています。また、2017年4月には沼津市とアスルクラロ沼津の運営会社であるアスルクラロスルガ株式会社と相互の包括的な連携のもと両者の資源を有効活用し地域の発展につなげることを目指したパートナーシップ協定を締結し、沼津マッチの開催や子ども向けのシーズン全ホームゲーム無料観戦券「アスポート」への協賛、オールブループロジェクトの実施など、現在までともに歩んできました。さらに、2023年10月にはJ2ライセンスが交付され、沼津市としてもJ2昇格に向けて最大限サポートをしていく所存です。
アスルクラロ沼津の活動は単なるスポーツの枠を超えていると考えています。多くの子どもたちがクラブとの交流を通じて夢を追い、成長し、挑戦する心を学びました。ホームタウン活動や社会連携活動(シャレン活動)では地域のイベントや教育プログラムへの参加により、スポーツを通じた活力ある街づくりにも貢献していただいています。このような幅広い活動は、沼津市を住みやすく、活気ある場所として発展させる大きな力となっています。
もちろん、その道のりは決して容易なものではなかったと思います。クラブ運営に関わるスタッフや選手の皆さまの絶え間ない努力、スポンサーの方々の支援、そしてファンの声援があったからこそ、この35年間を乗り越えてこれたのだと思います。勝利の喜びも、困難な挑戦の日々も、すべてがアスルクラロ沼津の成長の軌跡を描いてきました。
この35周年という節目は、過去の成果を振り返り、未来への更なる飛躍を描く大切な時期でもあります。沼津市としても、これまで以上にアスルクラロ沼津との連携を深め、地域社会の発展を共に築いていきたいと考えています。そして、市民の皆さまと一体となり、アスルクラロ沼津というチームがさらなる成功を収めるべく応援していきたいと思います。
未来への夢は尽きません。アスルクラロ沼津が「全国で通用するクラブ」としてその名を広げる日は近いと信じております。そして、沼津市の青い空の下で、選手たちが躍動する光景がさらに多くの人々を魅了し続けることでしょう。地元への誇りを胸に、挑戦を続ける姿は、私たちの希望であり象徴です。
最後になりますが、アスルクラロ沼津に関係するすべての皆さまに、これまでの献身と努力への深い敬意と感謝を申し上げます。選手、スタッフ、スポンサー、ボランティアの皆さん、そしてこれを支える全てのファンの皆さま。アスルクラロ沼津というチームが今日という日を迎えることができたのは、皆さま一人ひとりの力によるものです。
沼津市として、これからも全力でクラブを支え、地域全体でアスルクラロ沼津の活動を盛り上げていく所存です。そして、地域における一体感をさらに強化し、沼津市民の誇りとして輝き続けるクラブであるよう共に努力して参ります。
アスルクラロ沼津の35周年、本当におめでとうございます。これからの道のりにも、地域全体として期待を寄せ、勇気と夢を与え続ける存在であることを願っています。そして、
青く澄み渡る駿河湾の風の中で、未来へと挑むクラブの姿を応援し続けます。
沼津市長 賴重 秀一